無線機制御¶
無線機制御 タブは、リグ(とローテーター)を接続し、トランスポンダーを 選び、パス中の周波数を FBSAT59 にドップラー補正させる場所です。ハードウェア の接続は セットアップ ステップ 2 を参照してください。ここでは タブ自体を説明します。
Hamlib で何ができるか¶
Hamlib は FBSAT59 に組み込まれており、外部 rigctld なしで 700+ 機種を
制御できます。接続方式は各リグごとに 無線機 → 無線機設定 で選びます。
- Direct(Hamlib内蔵) — USB/シリアルの CAT ケーブルでリグと直接通信
- NET(rigctld互換) — 稼働中の
rigctld(同一 PC または別 PC)へ TCP 接続。他ソフトとリグを共有できる
実機で確認済みのリグ:Yaesu FTX-1F、FT-991/FT-991A/FT-991AM、Icom IC-9100、IC-9700、IC-705。Hamlib が対応する機種は基本的に動作します。 無線機設定 に該当機種がなければ、近い機種で動くことが多いです (例:FT-991A に「FT-991」)。
接続する¶
- 無線機 → 無線機設定 の Rig 1 タブでリグを設定 (セットアップ ステップ 2)
- 無線機制御 タブで Rig 1 に接続 をクリック。Status 欄に 状態、ウィンドウのステータスバーに RIG: 1 が表示され、ボタンは Rig 1 を切断(失敗時は 再試行)に変わります
ローテーターも同様に Connect Rotator で接続します (セットアップ ステップ 4)。
タブの各セクション¶
Satellite
- Offset (Hz) — ドップラー補正に上乗せする手動の周波数微調整 (わずかにずれるリグ向け)
- T — Tune:ダウン/アップリンクをトランスミッター帯域の中心に戻す
- L — Lock:オン/オフのトグル(
Ctrl+Lも同じ)。下記 Lock 参照 - Transmitter — 選択衛星の SatNOGS トランスポンダー。選ぶとダウン/ アップリンクとモードが設定される
Frequency
- Downlink / Uplink — 現在の同調周波数。パス中はドップラー適用に より毎秒おきに更新される
- Mode — トランスポンダーから設定。SSB トランスポンダーでは小さな CW ボタンが現れ、両 VFO の CW を切り替える。データモード切替 ボタンもある
- CTCSS — トーン送出ボタンと、SO-50 の 10 分タイマー用 74.4 Hz (Activation) ボタン
Rotator — AZ/EL のリアルタイム表示と、追尾せずアンテナを向ける Manual AZ/EL 入力+Go / Stop / Park / Resume Tracking
Status — Rig 1 / Rig 2 / Rotator の接続ボタンと状態、South Init チェックボックス(理由)、Cycle (ms)(リグ CAT /ドップラーの更新間隔。古いリグが毎秒の再同調に追いつけない場合は大きく)
Autotrack と Recording もこのタブにあります。
ドップラー補正¶
衛星が相対運動すると信号の周波数がずれます。トランスポンダーを選び、リグ
を接続していると、FBSAT59 は Cycle ミリ秒ごとにシフトを再計算し、
受信周波数が一定になるようリグを再同調します。
- AOS 付近:衛星は接近中 — ダウンリンクは公称値より上
- TCA(最接近・最大仰角):シフトはほぼゼロ
- LOS に向けて:衛星は遠ざかる — ダウンリンクは公称値より下
Lock¶
L ボタン(またはどのタブからでも Ctrl+L)はオン/オフのトグルです
(オンのとき黄色)。主な用途は、リニアトランスポンダーの通過帯域内
の任意の周波数で運用することです。
Lock オフ(既定)— ダウンリンクは FBSAT59 が管理し、毎サイクル、 ドップラー補正後の周波数をリグに書き込んで、トランスポンダーの中心に 留めます。
FM 衛星(1 波)ならこれで十分ですが、リニア(SSB/CW)トランスポンダー は帯域全体を中継しており、中心で運用することはまずありません。相手局の 周波数や空いている周波数など、帯域内の自分の位置に合わせたいはずです。 ところが Lock オフのままだと、VFO を回しても次のサイクルで中心へ引き戻され てしまいます。
Lock オン(ボタンを押した状態)— ダウンリンクの制御を利用者が引き取り ます。FBSAT59 はダウンリンクをリグに書き込むのをやめるので、通過帯域内 の任意の周波数へ自由に同調できます。FBSAT59 は合わせたダイヤル位置を読み 取り続け、それに合わせてアップリンクを動かし(反転トランスポンダーは 符号反転)、送信信号が自分の受信している周波数に返ってくるようにします。 その位置を基準にドップラー補正はパスの間ずっと継続されます。手動で動かした 分は次のドップラーサイクルで反映されるので、1 秒ほど待ってください。
再び Lock オフにすると、中心ではなくダイヤルを合わせた位置から 自動補正が再開します。中心へ戻るのは、トランスポンダーを切り替えたときと T を押したときだけです。
(同じ仕組みで、ビーコンの実周波数がデータベース値からずれている場合に 耳で補正することもできます。)
接続前の周波数プリセット¶
対応するリグでは、トランスポンダーを選んだ時点で開始周波数がリグに 書き込まれます(Rig 1 に接続 を押す前でも)。リグにパスの周波数が すぐ表示されます。
デュアル無線機(Rig 1 + Rig 2)¶
無線機設定 の Rig 2 タブで有効化すると 2 台同時運用できます (例:Rig 1 でダウンリンク、Rig 2 でアップリンクの全二重)。どちらの スロットも SDR にできます(セットアップ ステップ 3)。 手順:セットアップ デュアル無線機。
トラブルシューティング¶
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| 「シリアルポートが見つかりません」/接続できない | ケーブルを確認。リグの USB ドライバーを導入。Linux は lsusb / ls /dev/ttyUSB* でポート確認。ボーレートをリグの CAT 設定に合わせる(無線機設定の Test ボタンで確認可) |
| 該当機種が一覧にない | Rig Model 欄で検索。近い機種を試す |
| トランスポンダーを選んでも周波数が変わらない | ステータスバーが RIG: 1 か確認。リグの VFO/モードを確認 |
| ドップラーが過大/過小 | TLE を更新(Satellite → Update TLE)し、QTH を再確認 |
| 古いリグで周波数がジッターする | 無線機制御タブの Cycle (ms) を大きくする |
さらに トラブルシューティング。
次のステップ¶
- 通信機能 — APRS・FT4・Q65・CW・画像
- Web インターフェース — スマートフォンの Antenna パネル